[ヒストリー] 帰りたいのに帰れない

1990年の半ばに勤めていた食材宅配の会社は、
正社員で保険もある女性だけの営業所でしたが、
営業ノルマがきつくて、締日などは、
ほとんどの人が夜の9時10時まで残って、
電話かけをするのが慣例のようになっており、
よほどの理由がなければ、
帰れる雰囲気ではない空気の会社でした。

しかも、その分の残業代は一切出ません。

しかも、キャンペーン商品などは、
締日には、売れても売れなくても、
全部売れたときの金額を会社に納めなければいけません。
つまり、売れない人は「買い取り」と言うことになります。

また、妙な連帯責任の発想があって、
頑張って目標金額を達成しても、
グループの中に売り上げの悪い人がいると、
その分をノルマの上積みで肩代わりさせられ、
目標達成はなかったことになり、
結局、やはり締日には、
10時ぐらいまで最後の最後まで電話かけになります。

今思えば、それらは強制されたものではないので、
拒否して、さっさと帰って来てもよかったんですよね。

「残って、電話の一本でもかけたら?」と、
怖い女性リーダーに言われたら、
「それは命令ですか?」と確認してもよかったんですよね。
「命令だ」と言われたら、「じゃ、残業代出してください」
と、しらっとして言う方法だってあったんですよね。
「残業代が出ないなら、帰ります」と言って帰ってもよかった。

「いつになったら目標達成するの?」と
毎日のようにキツく当たられても気にせず、
強靭な精神力で、「ダメなヤツ」に徹する、
という方法もあったと思います。
ですが、私は他人と衝突するのが苦手だし、
他人に常に批判されて憎まれた状態で
職場に居続ける自信もありませんでした。

それに、ノルマは連帯責任なので、
私の不足分は誰かが肩代わりすることになるし、
皆どの人も、私と同じ気持ちで、
早く帰りたいと願いながら、
帰れずにいたのだと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です